妻と鉄拳と私のはなし
こんにちは。FIGHTERです。
さて、本日は箸休めとして鉄拳をやり始めた時のはなしでも書こうかなと。
えっ? いつも箸休めみたいな話題しかはなしていないって?
まぁまぁ、いいじゃないですか(適当)
皆さんお待ちかね?の妻もでてきますし(待ってない)
ためにならないイベント関連の話より、わたしの妻の話が聞きたいでしょう?
まぁ、どっちも役に立たないんですけど(元も子もない)
ってことでいってみましょう(逃げる)
妻と鉄拳と私
妻と鉄拳の出会いは……ありきたりですが私が勧めたことがきっかけです。
やる相手がいないので一緒にやってもらった、というのは前回のおはなしで少し触れました。
けれど、本当の初プレイは実は2人で対戦をしたわけではないのです。
私がCPUと戦い、その後、それを見ていた彼女もプレイ(CPU戦)をしたのが本当の初めだったと思います。
確か、彼女と一番初めてやったのは『鉄拳5DR』。
ゲームセンターの端っこに追いやられ、常にデモ画面が流れていたのを覚えています。
なぜ鉄拳をプレイしたのか?
それは、私が、GEOでたまたま流していた家庭用『鉄拳5』のOPを見たことがはじまりです。
※DRではないです
OPに登場するキングの勇士。
それに一目ぼれしたのがきっかけでした。
格闘ゲームはやったことがないが遊んでみたい。
とにかく、この〝タイガーマスクもどき〟を操ってみたい。
しかしながら、いきなり格闘ゲームを買うのはなかなかハードルが高い。
それなら、
〝1プレイやってみておもしろかったら買おう〟
そう考えたのです。
もちろん、妻(当時彼女)はこのことを知りません。
ただ、いつものようにゲームセンターに連れてこられたと思っています。
いざ初プレイ! 『鉄拳5DR』!
私たちの間では当時UFOキャッチャーが流行っていました。
ですので、その時も何の迷いもなくUFOキャッチャーの物色に行こうとする彼女。
が、わたしはその彼女の腕を引き、
「たまには向こうに並んでるゲーム(いわゆるビデオゲーム)のほうも見てみない?」
と誘い出しました。
彼女は
と、自信満々。
まぁ、そんなゲームはないんですけど(笑)
※のちにアーケード版のマリカーは出ましたね。
とりあえず、何とか誘い出すことに成功した私は、ビデオゲームコーナーを隅々まで見回りました(この時はどこに鉄拳があるか知らなかったのです)
彼女はしきりに「なんかのゲーム探してるのー?」とか、「スマブラなさそうじゃね?」とかいいながらも、私についてきます。
歩き回ること数分。
ようやく鉄拳を発見しました。
「こ、これ、おもしろそうじゃね~」
なんて、謎に偶然見つけた風を装う私(若い)
「これ戦うやつ? ピカチュウいる?」
スマブラが対戦ゲームの基準になっている彼女を無視し、100円投入。
キャラ選択画面に現れた多数のキャラに驚きつつも、時間ぎりぎりでキングを発見し、無事選択。
すると彼女が、
「タイガーマスクがいるじゃん! なるほどね! だからこれがやりたかったのかー!」
と、謎の笑顔を見せてくれました(可愛い)
それから隣の筐体に腰掛け、私のプレイを見守ります。
が、勿論私自身も初プレイなので激弱。
格闘ゲーム自体やったことがないので、コンボの概念すらありません。
一方的に攻め続けられるキング。
けれども、私はボタンをひたすら押すようなプレイスタイルでなかったので、相手にあっという間に倒されることはありませんでした。(幸いにもCPUのレベルもそこまで高くない)
とりあえず
〝常にレバーを後ろ入れ〟
〝相手の攻撃が終わったら(終わったと思ったら)順番に攻撃ボタンを押す〟
というのを繰り返していました。
そこで偶然発見したキングの6RK(前右キック)。
そう、タイガーマスクの代名詞とも呼ばれる〝ローリングソバット〟です。
この技が出た瞬間、
「ローリングソバットじゃん! すごい! さすがタイガーマスク!」
私より先に、彼女が興奮して画面を指さします。
……高校卒業したての女性(18か19歳)で、タイガーマスクの代名詞がローリングソバットであるということを知ってる方は、この世界に何人いるんでしょうね(笑)
とまぁ、それはさておいて。
とりあえずローリングソバットが出せることがわかった私は、ひたすらローリングソバット。
相手の攻撃ガード、ローリングソバット。
相手の攻撃ガード、ローリングソバット。
相手の攻撃ガード、ローリングソバット。
タイガーマスクの代名詞を狂ったように出し続けるキング。
本当のプロレスの試合でやったら興ざめもいいとこでしょう。
しかしそれでも、何とか仁八(鉄拳5のラスボス)までたどり着くことに成功。
が、やはりそれだけでは仁八を倒すことができず、無念の敗北。
「最後の奴、強いねー! おなかの炎はガードできないの?」
「かもねー。まぁ、とりあえず楽しかったからいいよ」
口ではそう言っていますが、それは待たせた彼女を思ってのことでした。
この時、私的には『鉄拳』を買う気持ちは薄れてしまっていたのです。
思いのほか難しく、技もローリングソバットだけ(私のせいですが)
想像よりパッとしないなと、そう思ったのです。
「待たせてごめんね。じゃあ、UFOキャッチャーやろう」
「はっ?(威圧)」
小さい顔をずいっとよせて睨む彼女。
「いやいやいや。私もやるでしょ? 敵討ち!」
「やるの? 見ただけでやり方わかる?」
「フフフ……わたしを誰だと思ってるの?」
謎の自信を持つ彼女。
が、こうなったら止められないので、私は筐体に100円を投入。
……まぁ、彼女がどんなプレイをしてくれるのか見たかったので、止める気もなかったのですが(笑)
「キャラは?」
「うーん、とりあえずタイガーマスクでいいよ。他のはよくわかんないから」
〝まぁ、彼(キング)もタイガーマスクじゃないけどね〟という、野暮なツッコミはせず、キングを選択してあげます。
彼女とブレーンバスター
ほどなくしてラウンド1が始まりました。
瞬間、
ガチャガチャガチャ!!!!
激しく動く彼女の両肩、両手。
連動してセミロングくらいだった髪もバッサバッサ揺れています。
〝さっきの私の戦い方見てた? 寝てた?〟
と、思ってしまうほどのボタン連打と、荒ぶるレバー操作。
キングもしっちゃかめっちゃかに動いています。
私も初心者で人のことを言えた立場ではありませんでしたが、しっかりとガードできていたので、どことなく戦いに見えていました。
しかし、これはあまりにも……雑(笑)
とにかく攻撃しまくるキング。
CPUもレベルが低いためか、攻撃主体。
そのため互いにノーガード戦法で攻撃し合います。
相手の小技が被弾。
それが奇跡的にヒット。
K.O
「……勝つんかーい」
1ラウンドも取ることができず、彼女は敗北すると思っていた私。
対して、彼女は得意げです。
なんなら〝このゲームのコツはもうわかった〟と言わんばかりの顔をしてきます。
彼女はボタンを同時に押すことが多く、出る技も豪快です。
私にはローリングソバットしか出し方がわからなかった(正式には他の技も出せるが、動きと技名がリンクしないのでローリングソバット以外使わなかった)のですが、彼女のキングからはありとあらゆる技(主に同時押し技)が飛び出します。
ムーンサルトボディプレス。
ナックルボム。
ドロップキック。
シャドーラリアット。
どこかで見たことがあるプロレス技のオンパレード。
さらに極めつけが、
ブレーンバスター!
ボタンを同時に押すことがなかった私には、決して出せなかった投げ技です。
今まで打撃技しか出さなかったキングの奥の手(に感じた)初心者の私には、
〝キング……おぬし、まさかブレーンバスターまで使えるとは!!〟
ということで頭がいっぱいでした。
「い、今のはどうやったのですか?」
いつの間にか敬語になる私。
「ブレーンバスターはボタン3つ(LP+RP+RK)押したらでた!」
今思えば、完全にコマンドミスでただただ暴発しているだけです(笑)
ですが、それでもありとあらゆる技を暴発させる使う彼女がカッコよく見えました。
結局、ノーガード戦法が災いして、彼女はステージ3くらいで敗北。
しかし、終始楽しそうでありました。
私もそんな彼女を見て
〝このゲームは買っても彼女と遊べるな!〟
と、判断。
それからすぐに家庭用『鉄拳5』を購入しました。
まぁ、この時は今ほどやり込む(のめり込む)ゲームだとは思いもしなかったのですが、それはまた別の機会におはなししましょう。
田舎町のゲーセンから始まったこの〝鉄拳物語〟。
まだまだ終わりは見えませんが、今までも数々のドラマを体験してきました。
出会いと別れ。
嬉しいこと、悲しいこと。
それらを彼女と分かち合い、過ごしてきました。
今でこそ彼女はイベントに参加していません。
が、私がこれまでに体験してきたことの多くは、彼女がいてくれたおかげで体験できたものがほとんどです。
彼女がいるから〝鉄拳界のタイガーマスク〟はいる。
そういっても過言ではないでしょう。
それくらい彼女は私の鉄拳人生において大事な存在です。
もちろん、鉄拳を除いても大事ですけどね(いいこと言った)
さて、本日のおはなしはここまで。
また次のおはなしでお会いしましょう! アディオス!